1999.11.19 山陽新聞 展評
エスプリ・ヌーボー 個展

江見肇

「見る愉楽に包まれる7点−岡山で館勝生個展」

 大阪市在住の画家館勝生の作品展が21日まで岡山市表町、ギャ
ラリー・エスプリ・ヌーボーで開かれている。
 館は昭和39年、三重県生まれ。同62年に大阪芸術大学芸術学
部美術学科卒。VOCA展、原美術館の「ハラドキュメンツ5 館
勝生−絵画の芽」など多数の個展やグループ展で発表。岡山では初
の個展。油彩4点、アクリル絵の具を使った小品3点の平面7点を
展示。盛り上げた絵の具の部分と、薄く描かれた透明感あふれる緑
が美しい対照を見せる油彩「jasper stone」など、い
ずれも生き生きとしたストローク。不定型の世界だが豊かな画面の
表情からは晴れた日の太陽光線のきらめきや風のそよぎなど感じら
れ、見ることの愉楽に包まれるようだ。